ミュージックチャージを考える

今日のジャズクラブにおけるミュージックチャージの高騰は、見て見ぬ振りはできない。
オーディエンスを増やすために、どうすれば、ジャズに対する「ハードル」を下げることができるか、ジャズクラブはもちろん、ミュージシャンやオーディエンスが何よりも考えていく必要があると感じる。

 

マーケティングの教科書を開くと、価格設定のやり方には、大きく分けて3つ存在することはご存知だろうか?
それは「製造コストベースの価格設定」「需要志向の価格設定」「競争志向の価格設定」の3つである。

 

「製造コストベースの価格設定」とは、至ってシンプルで、必要なコストに利益を上乗せして価格を設定するというだけだ。

「需要志向の価格設定」とは、コストではなく、顧客が感じる価値をベースとして価格を設定することである。

「競争志向の価格設定」とは、競合他社の価格を前提として競争力のある価格を決めるため、コスト志向とも需要志向とも違った市場ベースの価格設定をすることになる。

 

これらを踏まえると、「需要志向の価格」の考え方で、提供する価値に見合った価格を考えていくのが理想であると感じる。なぜなら、「できるだけ低価格で素晴らしいジャズの生演奏を聴いてほしいが、店の維持のための利益を出さないといけない」という両者のバランスを考えなければならないからだ。すなわち、「ジャズの素晴らしさ」という価値を客に考えていただく必要があり、この価値は個人によって変動が異なるだろう。

 

だからこそ、「投げ銭」というシステムは極めて合理的である。
また、投げ銭は、「安く見ることができる」というマインドも働く為、ジャズクラブのハードルを下げることも可能だ。

 

しかし、投げ銭だけでは経営維持の確証が担保できないのも自明である。極端ではあるが、投げ銭をしたところで売り上げが皆無であることも考えられるため、ある一定水準の売り上げが求められる。

 

現在、多くの店ではワンオーダー制を取り入れており、コスト構造上、オーダーを頂くメニューは高い料金であることが多い。
だが、ある一定水準の利益を出す構造は、改善の余地があるように思える。

例えば、そのお店でしか味わえない自慢のパスタがあったり、お酒に合うお通しを出したり、飲み放題メニューを作ったり、はたまたカラオケのように時間制で料金を決めたりなど、思考停止しなければ、良い方向に進めるはずだ。

 

思考しよう。行動しよう。