新しいことを追求する

音楽にイノベーションを生み出すことは音楽家が評価されることの一つだ。

 

バッハもショパンもマイルスもパーカーもグラスパーも最先端で新しい音楽を追求し、オーディエンスを楽しませてきただけでなく、ミュージシャンでさえも彼らの音楽を分析し、追求してきた。

そして、彼らの業績は音楽史に今も深く刻まれている。

 

すなわち、新しいことを追求し続けることとは、歴史を作ること、言い換えれば、未来を創造し、今を変えていくことなのかもしれない。

 

では新しい音楽を追求すること、イノベーションを生み出すこととは具体的に何をすることなのだろう。

 

結論を言うと、過去の音楽を学ぶことだと私は思う。

 

新しい音楽を生み出そうと、日々模索している素晴らしいミュージシャンたちは、過去のありとあらゆる音楽作品を学んでいる印象を受ける。

 

例えば、グラスパーなら、長きにわたってジャズを学び、ゴスペルを学び、ヒップホップを学んだバックグラウンドを持っている。

だからこそ、グラスパーの音楽にはジャズの要素もゴスペルやヒップホップの要素もある。

よく、グラスパーの音楽をネオソウルと一言で片付けられることがあるが、私個人の中では、どこか腑に落ちないところがある。

 

しかしこれだけだと、過去のありとあらゆる音楽作品の素晴らしさを組み合わせ、新しい音楽作品を創造していくこととは、単に過去の音楽を学ぶことであると誤解されてしまう。

 

なぜなら、音楽は様々な文化や政治、アートといった複合的な要素で成り立っているという前提が必要であるからだ。

 

例えば、ゴスペルにはキリスト教の文化があり、ジャズやラテンにはアフリカの文化がある。日本の民謡音楽を学ぶことは日本の文化を学ぶことであるとも言える。

これらは、音楽と文化が切っても切り離すことができない良い例である。

 

だからこそ、新しいことを追求するためには、歴史を学び、歴史に学び、複合的な分野に視野を広げることであると感じるのだ。

そして、未来思考で、新しいことを追求している者に対して、私は全力で背中を押したい。

 

(文:濱田真秀)