「ジャズの聖地」ヴィレッジ・ヴァンガード(Village Vanguard)を紹介

日本でヴィレッジ・ヴァンガードというと「サブカルの聖地」「遊べる本屋」をテーマに雑多な雰囲気が広がるサブカルのお店が有名かもしれません。

実は、雑貨店のヴィレッジ・ヴァンガードの名前の由来は、ニューヨークにあるジャズクラブ「ヴィレッジ・ヴァンガード」の名から名付けられたのはご存知でしょうか。

ジャズ好きでもある社長の菊地敬一さんが、本屋でジャズのライブをやるのが夢だったことから、ニューヨークにあるジャズクラブ「ヴィレッジ・ヴァンガード」の名から名付けられたそうです。

というわけでこんにちは。

Jazz2.0編集部の濱田です。

「サブカルの聖地」とは打って変わって、ニューヨークには、「ジャズの聖地」と呼ばれるヴィレッジ・ヴァンガード(Village Vanguard)というジャズクラブがあります。

今回は、そんなジャズクラブ、ヴィレッジ・ヴァンガードについて紹介したいと思います。

Village Vanguard(ジャズクラブ)

ジャズクラブ、ヴィレッジヴァンガード(Village Vanguard)は、アメリカ合衆国ニューヨーク市マンハッタン区グリニッジ・ヴィレッジにあります。

世界中のジャズファンが一度は行ってみたいと憧れるジャズクラブで、数々の名演が生まれた場所として広く知られています。

歴史

By Alwinian – Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=71420610

ジャズクラブ、ヴィレッジヴァンガードは、1935年に開店しました。

オープン当初は、ジャズだけでなく、フォークや演劇、コメディーなどのショーが上演されていました。

しかし、1940年代後半になってジャズライブが中心となり、ジャズだけを演奏するお店となったのは1950年代に入ってからになります。

初代オーナーはマックス・ゴードン。

マックス・ゴードンは、両親から弁護士になってほしいという願いもあって、1926年にニューヨークに移り、コロンビアロースクールに通います。

しかし、当時働いていたナイトクラブで、アーティストと作家のための場所を作りたいという思いから、学校を中退し、1932年にビレッジフェアというお店をオープンします。

そんな中、お店を移転し、1935年に現在のヴィレッジヴァンガードをオープンしました。

Village Vanguardで生まれたアルバム5選

Waltz for Debby – Bill Evans

ジャズ・ピアニストのビル・エヴァンスによる代表的なアルバムである「Waltz for Debby」は、1961年6月25日、ヴィレッジ・ヴァンガードにて行われていたライブレコーディングになります。

最初に聴くジャズとしてもおすすめの一枚で、日本で最も売れたジャズアルバムとしても有名です。

A Night At The “Village Vanguard” – Sonny Rollins

1957年11月3日に行われたサックス奏者、ソニー・ロリンズのライブレコーディングです。

ヴィレッジ・ヴァンガードとして初のライブレコーディングであり、ソニー・ロリンズ自身も初のライブレコーディングとなる作品となります。

メンバーは、ベース、ウィルバー・ウェア(Wilbur Ware)とドラム、エルヴィン・ジョーンズ(Elvin Jones)のトリオ編成(3人編成)となっています。

Live at the Village Vanguard – John Coltrane

1961年11月2日-3日にかけて行われた、ジャズ界の巨匠、ジョン・コルトレーンのライブレコーディングです。

この頃コルトレーンは、1961年10月24日から11月5日にかけて、ほとんど毎日ヴィレッジ・ヴァンガードに出演していました。

このアルバムは「ローリング・ストーン誌が選んだオールタイム・ライヴ・アルバム50」において、15位にランクインするなど、ジャズ界の名盤としても有名です。

Live at the Village Vanguard – Dizzy Gillespie

1967年10月1日に行われた、ビバップの創始者、ディジーガレスピーのライブレコーディングです。

セッションライブとして行われたライブは、ソリッドステートレーベルの創設者のソニーレスターが企画し、このライブレコーディングが生まれました。

Sunday at the Village Vanguard – Bill Evans

「Waltz for Debby」と同じ日(1961年6月25日)に録音されたジャズ・ピアニスト、ビル・エヴァンスのライブレコーディングです。

この日は、午後5時から午後8時に2セット、夜10時から夜中の2時までの3セットの合計5回のステージで演奏してライブ録音をしました。その録音から選んで作られたのが『Sunday At The Village Vanguard』と『Waltz For Debby』の2枚のアルバムとなります。

また、ビル・エヴァンス・トリオのベーシスト、スコット・ラファロと残した最後の録音としても知られています。

店舗情報

予約 :(212) 255-4037 
オープン:20:00〜
ライブ:21:00~、23:00~、(土曜日のみ 24:30~)
料金:25-50ドル+ワンドリンク

https://villagevanguard.com/