「ジャズ・トランペット奏者ってどんな人がいるのかわからない・・・」
ジャズで演奏される楽器の中でも、トランペットって非常にかっこいいですよね。
熱い息を真っ直ぐ管に吹き込み、ブルブルと唇を震わせ、そこから伸びやかでホットな音が耳に染みわたります。
というわけでこんにちは。
Jazz2.0編集部の濱田です。
ジャズの花形楽器と言えば、、、
、、、、
トランペットです!
初めてジャズを聴くあなたにぴったりのトランペッターがこの中にもきっとあるはず。
ということで参りましょう!
マイルス・デイビス
1926年5月米国イリノイ州アルトン生まれ。
クール・ジャズ、ハード・バップ、モード・ジャズ、フュージョンなど、様々なスタイルのジャズをつくりだし、常に時代の最先端にいたことから「モダン・ジャズの帝王」と呼ばれる、ジャズの歴史を牽引してきた巨匠。
カリスマ的な存在で、マイルスバンドから数々の有名なジャズ・ミュージシャンを輩出したことでも広く知られている。
ディジー・ガレスピー
1917年10月21日米国サウスカロライナ州チロー生まれ。
チャーリー・パーカーとともに、ビ・バップのムーヴメントを起こし、その後もアフロ・キューバン・ジャズやラテン・ジャズなどのパイオニア的存在として活躍した巨匠。
ベルが上に向かって曲がったトランペットを、頬を思い切り膨らませて吹くのがトレードマーク。
常に最前線で活躍し、数々の名曲を生み出した。
クリフォード・ブラウン
1930年10月30日米国デラウェア州ウィルミントン生まれ。
ブラウニーという愛称で親しまれ、豊かな歌心、メロディックなアプローチ、ホットな音色が特徴的で、その圧倒的な楽器的技術は、常にトランペッターの心を掴んでいる。
真面目な性格で、酒やドラッグには一切手を出さず、大学時代の初期には数学を先行。
ハードバップが流行り始めた時期から自動車事故で25歳で亡くなるまでの短期間で、非常に優れた録音を残している。
ルイ・アームストロング
1901年8月4日米ニューオーリンズ・ジェーンアレイ生まれ。トランペット、シンガー。
“サッチモ”の名で広く親しまれており、ジャズ・ヴォーカルの開祖的なシンガーとして知られる。
大ヒットした曲には「この素晴らしき世界」、「ハロー・ドーリー!」などがあり、後者はビートルズの3ヶ月間連続1位の記録をストップさせたことで有名。
ウィントン・マルサリス
1961年10月18日ニューオーリンズ生まれ。
クラシック奏者としても知られており、クラシックとジャズの両部門で合わせて9つのグラミー賞を獲得している。
1983年にはジャズとクラシックの両方でグラミー賞を受賞。
80年代後半からリンカーン・センター・ジャズ・オーケストラの芸術監督を務め、97年には「ブラッド・オン・オン・ザ・フィールズ」でジャズ界初のピューリッツァ賞を受賞した。
チェット・ベイカー
1929年12月23日オクラホマ州イエールに生まれ。
トランペットだけでなく、シンガーとしても優れた個性を発揮し大きくの名盤を残す。
ジェリー・マリガンのバンドに加入し注目を集めると、54年のアルバム『チェット・ベイカー・シングス』がヒット。
容姿にも恵まれ、俳優としてもデビュー。
ウディ・ショウ
1944年12月24日米ニュージャージー州ニューアーク生まれ
18歳でエリック・ドルフィーと共演し、ホレス・シルヴァー・グループやジャズ・メッセンジャーズに参加。
60年代後半から70年代にかけてハード・バップからアヴァンギャルドまでを演奏する実力派トランペッターとして注目される。
複雑で難解なフレーズを多用したスタイルは、スター的な人気には至らなかったものの、その実力はレジェンドと並ぶ。
ランディ・ブレッカー
1945年11月27日フィラデルフィア生まれ。
弟のマイケルとのバンド、ブレッカー・ブラザーズを結成し、多くの名演を残す。
ホレス・シルヴァー、クラーク・テリー、デューク・ピアソン、フランク・フォスターなどのグループで経験を積む。
ジャズをはじめ、ロックやR&Bなど音楽ジャンルの垣根を超えて活躍。
リー・モーガン
1938年7月米国フィラデルフィア生まれ。
ディジー・ガレスピーのビッグバンドや、ジャズ・メッセンジャーズで活躍し、10代後半から最前線で活躍。
ホットな音色で破天荒なプレイ、楽器的技術の高さが人気の特徴で、数多くの名演を残す。
モーガンの最期は、ニューヨークで愛人に射殺されたことで有名。
ロイ・ハーグローヴ
1969年10月16日テキサス州ウェーコ生まれ。
ジャズの伝統を受け継ぐ正統派のプレイスタイルだけでなく、ジャズとR&B~ヒップホップを本格的に繋ぐパイオニアとしても広く知られている。
学生中にウィルトン・マルサリスに見出され、その後20代で2つのグラミー賞を受賞するなど、若くから活躍したが2018年11月2日夜に腎障害により49歳で死去。
アルトゥーロ・サンドヴァル
1949年11月6日キューバ生まれ。
これまで10度のグラミー賞を獲得し、2013年には米国政府からジャズ系ミュージシャンとしてはカウント・ベイシー以来となる「Medal of Freedom」を授与。
ジャズ、ラテン、ロック、クラシック等あらゆるテイストを吹きこなし、技術的には達観し、世界で活躍している。
フレディ・ハバード
1938年4月7日アメリカ合衆国インディアナ州インディアナポリス生まれ。
アートブレイキー&ジャズメッセンジャーズとしての演奏をきっかけに注目を集め、自身のリーダーバンドやオーネット・コールマン、エリック・ドルフィー、ジョン・コルトレーンなどとのアルバムの録音に参加した。
ハービー・ハンコック率いるV.S.O.P.クインテットにも参加し、フリーバップの先駆者としても名を挙げている。
ブルー・ミッチェル
1930年3月13日アメリカ合衆国フロリダ州マイアミ生まれ。
テクニックに頼らないシンプルで歌うようなアドリブと、優しく力強いトランペットの音色が魅力。
キャノンボール・アダレーとの共演、ホレス・シルヴァー・クィンテットへの参加、まだ新人だったチック・コリアらとのバンドなど様々な経歴をもつ。
晩年はロック系のアーティストと共演し、フュージョンのジャンルでも功績を残した。
アート・ファーマー
1928年8月21日アメリカ合衆国アイオワ州生まれ。
ライオネル・ハンプトン楽団の出身で、クリフォード・ブラウンとの共演、ソニー・クラークとのレコーディングなどを経たのち、サックス奏者ベニー・ゴルソンとの双頭バンド「ジャズテット」を結成する。
フリューゲルホルンや、新しい楽器フランペットの演奏もしている。
バディ・ボールデン
1877年生まれ。
ジャズ史上初めてのジャズミュージシャン。
バディ・ボールデンの生涯については、ボロボロの写真が一枚残っているだけで、あまり詳しいことは知られていない。
1906年頃には、ボールデンはニューオーリンズの中で、最も有名な黒人ミュージシャンとなった。
また、風俗産業が盛んな街としても知られていたニューオリンズは、ジャズの自由である音楽的な要素にも影響した。
こうした享楽的なニューオリンズだからこそ、ボールデンは、アルコール中毒となり、精神状態が最悪となり、ルイジアナ州立精神病院にて死去。
ファッツ・ナバロ
1923年9月24日アメリカ合衆国フロリダ州生まれ。
結核とヘロイン中毒で26歳という若さで逝去するまで、チャーリーパーカーと共にビバップを先導した。
短い生涯ながら、ベニー・グッドマン楽団、ライオネル・ハンプトン楽団への参加や、コールマン・ホーキンス、バド・パウエルらとの共演など、数多くの功績を残す。
ドナルド・バード
1932年12月9日アメリカ合衆国 ミシガン州デトロイト生まれ。
牧師の子であったため、幼い頃からゴスペルなどの黒人音楽に触れており、高校在学中にはすでにライオネル・ハンプトンと共演するほどの実力の持ち主。
マンハッタン音楽院卒業後、ホレス・シルヴァー、ジョン・コルトレーン、ソニー・クラーク、ソニー・ロリンズ、、ハービー・ハンコック、セロニアス・モンクなど名だたるアーティストと共演し、自身でも他ジャンルとの融合など実験的な作品を残した。
音楽活動以外にも、黒人問題、公民権問題等の研究に従事しており、数々の大学で講師を務めた。
ロイ・エルドリッジ
1911年1月30日ペンシルベニア州ピッツバーグ生まれ。
「リトル・ジャズ」の愛称で親しまれ、鮮やかな音色と幅広い音域を活かしたスタイルはジャズトランペッターのスターとして確立。
スウィング・ジャズ時代に最も影響力を持ったミュージシャンの一人で、スウィング・ジャズとバップの橋渡しを担ったことで広く知られる。
ニコラス・ペイトン
1973年9月26日ルイジアナ州ニューオーリンズ生まれ。
ハードバップやニューオリンズ・ジャズと、ファンクやR&B、ネオソウルなどのブラックミュージックなどが含有された独自のスタイルが特徴的で現在もジャズ・シーンの最前線で活躍。
マルチプレイヤーとしても広く知られており、1997年にはグラミー賞を受賞している。
クリスチャン・スコット
1983年3月31日ルイジアナ州ニューオリンズ生まれ。
メジャー・デビュー作がグラミー賞にノミネートされ、注目を集める。
トラディショナルなジャズにソウルやR&B、ヒップホップを取り入れたアプローチは斬新的で、そのカリスマ的な存在は広く知られている。
日進月歩進化し続けるジャズの現在進行的な重要ミュージシャン。
ドン・チェリー
1936年11月18日米オクラホマ生まれ。
60年代にフリー・ジャズのパイオニア的存在として、オーネット・コールマンなどとともに活躍。
アフリカ音楽やインド音楽などといった民族音楽とジャズを融合した音楽など幅広いスタイルでファンを魅了し続けた。
サド・ジョーンズ
1923年3月28日ミシガン州ポンティアック生まれ。
ピアニストのハンク・ジョーンズを兄に持ち、ドラマーのエルヴィン・ジョーンズを弟に持つ、ジャズ界の”ジョーンズ3兄弟”の一人。
ドラマーのメル・ルイスとともに結成した「サド・ジョーンズ=メル・ルイス・ジャズ・オーケストラ」は、「サドメル」の愛称で親しまれており、ビッグバンド界の最先端で活躍した。
ケニー・ドーハム
1924年8月テキサス州フェアフィールド生まれ。
ディジー・ガレスピーやビリー・エクスタイン、チャーリー・パーカー、マックス・ローチ、ジョー・ヘンダーソン、セロニアス・モンク、ソニー・ロリンズなど数多くの大スターと共演し、ジャズ・メッセンジャーズの設立にも参加しているビバップを代表するトランペッターの一人である。
代表作である『Quiet Kenny』はジャズの名盤の一つである。
ナット・アダレイ
1931年11月25日フロリダ州タンパ生まれ。
トランペットだけでなく、コルネットと呼ばれるトランペットより小さく音がまろやかな楽器を愛用していたことでも知られており、サックス奏者のキャノンボール・アダレイを兄に持つ。
「ワーク・ソング」「オールド・カントリー」などといった名曲の作曲者でもあり、兄とは常に行動を共にしていた。
テレンス・ブランチャード
1962年3月13日ニューオーリンズ生まれ。
82年にアート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズに加入し、その後、映画音楽の作曲でも広く活動を展開する。
特にスパイク・リー監督とのコラボレーションで映画『マルコムX』『ジャングル・フィーバー』などの楽曲制作が有名。
2007年にはグラミーを受賞している。
ブッカー・リトル
1938年4月2日テネシー州メンフィス生まれ。
マックス・ローチのバンドに加入するものの、加入して約3年、23歳のときに急死する。
それにも関わらず、それまでの功績はジャズの歴史において重要な役割を担った。
クリフォード・ブラウンのスタイルを拡張しようと試み、エリック・ドルフィー、ジョン・コルトレーンなどのバンドで、その可能性を示した。
メイナード・ファーガソン
1928年5月4日カナダ・ケベック州ヴェルダン生まれ。
類を見ないハイノート・ヒッターとして、とても高い音域を演奏することを得意としたことが広く知られている。
「ロッキーのテーマ」、「スタートレックのテーマ」などは大ヒットを記録し、「スタートレックのテーマ」に関しては、日本でも「アメリカ横断ウルトラクイズ」のテーマ曲に使用され有名になった。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ジャズトランペッターといっても様々なスタイルがあり、どのプレイヤーも個性的で素晴らしい演奏で魅了されます。
気になるミュージシャンを見つけて是非これからジャズを楽しんでいく際には参考にしてみてはいかがでしょうか。
それではまたお会いしましょう!
Jazz2.0編集部の濱田でした。