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【紹介・解説】ブラッド・メルドーってどんな人?

Brad Mehldau ブラッド・メルドー

「ハービー・ハンコック以来のもっとも重要なピアニスト」とパット・メセニーに絶賛され、注目を集め続ける現代最高峰のジャズ・ピアニスト、ブラッド・メルドー。

そんなブラッド・メルドーについて、まだ知らないという方にわかりやすく紹介・解説します。

生い立ち

1970年にアメリカ合衆国フロリダ州で生まれたメルドーは、本格的なクラシック・ピアノの教育を6歳から受けます。メルドーが10歳のとき、一家はコネチカット州ハートフォールドに移り、14歳でジャズ・ピアノに傾倒します。

高校時代には、バークリー音楽大学主催のコンペティションで「最優秀オール・アラウンド・ミュージシャン賞」を受賞し、一躍注目を浴びます。

高校を卒業するとニューヨークに活動の拠点を移し、ニュースクール大学で学びます。

そんな中頭角を現すと、大学の教授陣のひとりであったジミー・コブのバンドに抜擢されたり、ジョシュア・レッドマン・カルテット『ムード・スウィング』のセッションに抜擢されたりと、世界中の注目を浴びるようになります。こうして演奏が認められ、ワーナー・ブラザース・レコードとの契約を得てメジャー・デビューを果たしました。

経歴

“当時の最優秀ジャズ・アルバムの一つ(ワシントン・ポスト紙)”と賛辞を浴びた、メジャー・デビュー作『イントロデューシング・ブラッド・メルドー』の録音に前後して、ラリー・グレナディアとホルヘ・ロッシィとレギュラー・トリオを組み、「アート・オブ・ザ・トリオ」と冠したシリーズ作品を5枚リリース。
中でも、シリーズ2作目と4作目は、グラミー賞にノミネートされており、ジャズ雑誌の読者投票や批評家投票では最優秀に選ばれ続けたました。

チャーリー・ヘイデン、リー・コニッツ、ウェイン・ショーター、ジョン・スコフィールド、チャールズ・ロイドなどレジェンドたちとの共演も数多く、カントリー・ミュージック界の大御所、ウィリー・ネルソンやシンガー・ソング・ライター、ジョー・ヘンリーの作品にも参加するほか、有名映画の音楽を担当するなど、ジャズ界を超え、世界の音楽シーンの最前線で活躍しています。

2020年グラミー賞を受賞するまでは、9度のノミネートしています。

おすすめアルバム3選

ブラッド・メルドーを知っていく上でおすすめのアルバムを3つセレクトしてみました。デビューアルバム、ジャズとクラシックの融合、そして現在最新アルバムの3つです。

Introducing Brad Mehldau

Countdown

どのデビュー作にも、そのアーティストの本質的な部分を垣間見ることができます。しかし、当時デビューした24歳のメルドーの演奏には、独特の老練を感じる上に、そのきめ細かい芸術性がすでに備わっており、他のピアニストとは違った若さを感じるがゆえに、メルドーの才能が完全に開花していることがよくわかるアルバムとなっています。

After Bach

Prelude No. 3 in C# Major from The Well-Tempered Clavier Book I, BWV 848

クラシックにも精通していたメルドーが、「音楽の父」と呼ばれるクラシック史最重要作曲家の1人であるバロック音楽の大家、J.S.バッハを紐解いていく作品となっています。メルドーによる、ジャズとクラシックの架け橋を担う最先端かつ重要なアルバムです。

Finding Gabriel

Born to Trouble

聖書からインスパイアされた作品となっており、メルドーは「聖書とは真理のようだ。どう捉えるかによって、長い悪夢のような今日の道標にもなるし、潜在的なグノーシスへと導く手掛かりにもなり得る」とこの作品を通して語っています。この作品は、メルドーにとって初のグラミー賞受賞となり、重要な位置付けとなりました。