「ドラムンベースってなんだろう、、、」
ドラムンベース(Drum N’ Bass)とは「ドラムアンドベース(Drum and Bass)」の略で、名前の通りドラムとベースが特徴的な音楽ジャンルです。特に、疾走感溢れるビートと重低音溢れるベースが魅力的な音楽です。
イギリスで生まれた音楽ジャンルで、主なBPMが160以上と曲のテンポが早く、シンプルなリズムが特徴的です。
というわけでこんにちは。
Jazz2.0編集部の濱田です。
今回は、そんなドラムンベースについて、ジャンルの歴史から名曲まで紹介していきます。
それでは参りましょう!
ドラムンベースとは
ドラムンベースとは、イギリスで誕生したテクノから進化した音楽ジャンルです。
シンプルなリズム感と多様なベースの音色によって注目を集め、イギリスだけでなく世界的に人気を博しました。
では、ドラムンベースとはどんなサウンドなのでしょうか。
例えば、カーペンターズの名曲「Yesterday Once More」という曲があります。
この音源をサンプリングし、ドラムンベース調にカバーされたトラックがこちらになります。
実際に聴くと、テンポ感が早くなり、特にドラムとベースが音楽の中でより際立って聴こえるのがわかります。
1990年代当時、音楽機材の進化によって、サンプリングやリズムマシン、低音域の高音質化などによって、イギリスで生まれたドラムンベースは世界へと可能性を広げていきました。
そんなドラムンベースは、いかにして誕生したのでしょうか。
ドラムンベースの歴史
イギリスでは、テクノやハウスから形を変え、1990年代初めドラムンベースの前身として「ジャングル」という音楽ジャンルがありました。
このジャングルトラックは、プロデューサーのSplash、そしてUndercover Agentという名義でも知られるDaz Ellisによる曲です。
当時は、ダンスミュージックのあらたな新境地として注目を集めていたジャングルですが、1995年にLTJBUKEMの今までになかったスタイルがジャングルをドラムンベースに進化させたと言われています。
それがこちら。LTJBUKEMで「HORIZONS」です。
そのドラムンベースをより一般に広めたのが、RONI SIZEというアーティストです。
メジャーデビューを果たしたRONI SIZEは、ドラムンベースにジャズの要素を取り入れて更なる可能性を広げました。
その後、ドラムンベースのアーティストは次々にメジャーデビューを果たし、現在に至ります。
これらのムーブメントはイギリスのロンドンを中心に生まれました。
ビートルズ、ローリングストーン、オアシス、ジャミロクワイと、いずれも世界的に有名なアーティストたちを輩出してきたイギリスでは、テクノ界でもProdigy、The Chemical Brothers、Underworldと世界的なアーティストを生み出しています。
しかし、音楽のジャンルという点から見れば、テクノもロックやジャズ、ソウルなどと同じく海外からイギリスに輸入されたものでした。
ドラムンベースが生まれるまで、UKのオリジナルスタイルともいえる音楽は存在していませんでした。
そんなドラムンベースは、2000年代に入ると他のジャンルと融合し始め、現在ではEDMの中にも位置付けられるほどキャッチーなトラックも生まれました。
ドラムンベース名盤5選
というわけで、続いてはそんなドラムンベースの名トラックをいくつか紹介していきます。
Roni Size & Reprazent – New forms
Roni SizeことRyan Williamsは、ドラムンベースにジャズの要素を取り入れ、瞬く間に話題となり、デビューアルバム『New Forms』は、1997年の第6回マーキュリー賞に輝きました。
そして20年以上経った今も、『New Forms』の影響力はドラムンベース界を超えて重要な作品であり続けています。
4Hero – Parallel Universe
ドラムンベースの名盤として度々紹介されるのが4 heroの『Parallel Universe』です。
エレガントなサウンドが特徴的で、フィーチャリングされているサックスはジャズの文脈もしっかり感じとれる一枚となっています。
Goldie – Timeless
ドラムンベース界の帝王と呼ばれているGoldieによる1stアルバム『Timeless』。
ドラムンベースというジャンル全体の道標的な存在でもあり、『Timeless』がなければ今のドラムンベースシーンは存在していなかったとも言えるほど重要な一枚です。
Pendulum – Immersion
Pendulumはロンドンを拠点に活動するオーストラリア出身のアーティストです。
このアルバムはUKアルバムチャートにてバンドとして初の1位を記録する快挙を成し遂げ、ドラムンベース界を震撼させました。
多彩な電子音とロックのモチーフが強く、有名なロックバンドのリミックスをも展開するなど、特徴的なアーティストです。
Sigma – Nobody To Love
ドラムンベースというジャンルを超え、UK音楽シーンを席巻し、目覚ましい活躍を遂げるアーティストがSigmaです。
記録的なセールス、数々の主要音楽フェスへの出演、ドラムベースのアーティストとして初めて英国アカデミー賞の記念式典で演奏を披露するほか、いくつもの偉業を成し遂げ、現在のドラムンベースシーンの頂点に君臨していると言っても過言ではありません。
そんなSigmaがとUKシングルチャートに送り出した、シングル「Nobody To Love」「Changing featuring Paloma Faith」は1週間で合計10万枚を売り上げました。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、音楽ジャンルの一つ、ドラムンベースを紹介しました。
クラブミュージックの中でも未知なサウンドが展開されていくような期待感、歴史と文脈を背負うアーティストの斬新感など、魅力がまだまだ溢れています。
ドラムンベースの来日情報や音源リリース情報など、これからも注目していきたいですね。
それではまたお会いしましょう!
Jazz2.0編集部の濱田でした。