【徹底解説】Over the Rainbow - 作詞・作曲の背景や様々なカヴァー作品

「Over the Rainbow(邦題:虹の彼方に)」という曲を知っていますか?

「Over the Rainbow」は、ミュージカル映画『オズの魔法使』の劇中歌として作曲された曲で、全米レコード協会の選ぶ「20世紀の名盤」第1位にもなった大人気曲です。

というわけで、こんにちは!
Jazz2.0編集部の番場です。

番場海史
「Over the Rainbow」は、日本でも多くのアーティストにカヴァーされていて、テレビCMでもよく耳にする、日本人には馴染みの深い曲です

今回は、「Over the Rainbow」の作詞・作曲の背景、『オズの魔法使』劇中での使われ方、歌詞の意味などを紹介していきたいと思います。

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歌詞の意味・和訳

Somewhere over the rainbow
Way up high
There's a land that I heard of
Once in a lullaby
(どこか虹の向こう側
はるか高くに
土地があると
子守唄で聞いたことがある)

Somewhere over the rainbow
Skies are blue
And the dreams that you dare to dream
Really do come true
(どこか虹の向こう側では
空は青くて
あなたの大きな夢も
叶ってしまう)

Someday I'll wish upon a star
And wake up where the clouds are far
Behind me
(いつか星に願いを込めて
目覚めると雲は遠く
後ろの方にある)

Where troubles melt like lemon drops
Away above the chimney tops
That's where you'll find me
(そこでは、トラブルはレモン飴のように溶けてしまう
チムニートップス山のはるか上のほう
そこであなたは私を見つけ出す)

Somewhere over the rainbow
Bluebirds fly
Birds fly over the rainbow
Why then, oh why can't I?
(どこか虹の向こう側では
青い鳥が飛んでいる
鳥は虹を超えて飛んでいく
なのになんで、私にはできないの)

If happy little bluebirds fly
Beyond the rainbow
Why, oh why can't I?
(小さな幸せの青い鳥は
虹の後ろに飛んで行ったのに
なぜ私にはできないの)

曲名:Over the Rainbow(邦題:虹の彼方に)、作詞:エドガー・イップ・ハーバーグ、作曲:ハロルド・アーレン、リリース年:1939年、歌手:ジュディ・ガーランド

「Over the Rainbow」とは

基本情報

曲名:Over the Rainbow(邦題:虹の彼方に)
作詞:エドガー・イップ・ハーバーグ
作曲:ハロルド・アーレン
リリース年:1939年
ジャンル:ミュージカル
歌手:ジュディ・ガーランド
主なカヴァー:イズラエル・カマカヴィヴォオレ、エリック・クラプトン、キース・ジャレット、グレン・ミラー、サラ・ヴォーン、ジェフ・ベック、ドリス・デイ、フランク・シナトラ、レイ・チャールズ、エラ・フィッツジェラルド、アリアナ・グランデ、美空ひばり、Crystal Kay、トータス松本、小田和正

「Over the Rainbow」は、1939年のミュージカル映画『オズの魔法使』の劇中歌としてジュディ・ガーランドによって歌われた曲です。

1939年にはアカデミー歌曲賞を受賞、2001年には全米レコード協会「20世紀の名曲」第1位を記録しました。

ドイツやフランスのチャート1位をとるなど、世界的に絶大な人気を誇る名曲です。

作詞・作曲の背景

「Over the Rainbow」は、ミュージカル『オズの魔法使』からのオファーを受けて、作詞家エドガー・イップ・ハーバーグのインスピレーションをもとに、ハロルド・アーレンによって作曲された曲です。

"a ballad for a little girl who… was in trouble and… wanted to get away from… Kansas. A dry, arid, colorless place. She had never seen anything colorful in her life except the rainbow".
(ある1人の少女のためのバラード。少女は困難に直面していて、カンザスから逃げ出したいと思っている。カンザスは、乾いていて、不毛で、色のない場所。少女はカラフルなものを人生で一度も見たことがないんだ。ただひとつ、虹を除いて。)

作詞家ハーバーグのインスピレーション https://en.wikipedia.org/wiki/Over_the_Rainbow より

この曲が取り入れられた当初は、制作会社MGMのCEOルイス・B・メイヤーによって"slowed down the picture"(映画が間延びする)"not for a little girl singing in a barnyard"(納屋で少女が歌うような曲じゃない)という理由でカットされてしまいました。

しかし、その後メインディレクターのヴィクター・フレミングやその他プロデューサー陣による説得によって、カットを取り消すことになりました。

番場海史
後にアカデミー歌曲賞を受賞することになる作品が、カットされかけていたなんて、、、!

オズの魔法使い

「Over the Rainbow」は、ミュージカル映画『オズの魔法使』の主人公ドロシー(ジュディ・ガーランド)が、エムおばさんに「なんのトラブルにも巻き込まれないようなところを見つけなさい」と言われ、「そんな場所あると思う?」と愛犬のトトに尋ねるシーンで登場します。
「あるに違いないわ。ボートや電車で行けるようなところではない。そこはもっと遠く遠くの、月の向こう、雨の向こう...」の後に曲が始まります。

この映画は、少女の住むカンザスは白黒のモノクロフィルム、魔法の国オズはカラー・フィルムで撮影されています。

映画のシチュエーションから、「白黒のつまらない日常からカラフルな虹の彼方の世界を夢見る」曲だということが読み取れます。

日本での人気

日本でも、美空ひばり、山崎まさよし、松任谷由実、Crystal Kay、トータス松本、THE ALFEE、小田和正、TM NETWORK、など様々な著名アーティストがカヴァーしており、三菱自動車のテレビCMなどにも起用されています。

その他、ドラマやテレビゲーム、鉄道の車内チャイム、デパートのBGMなどにも使われるような親しみの深い曲です。

様々なアレンジ・カヴァー作品

イズラエル・カマカヴィヴォオレ

基本情報

アーティスト:イズラエル・カマカヴィヴォオレ
収録アルバム:Ka 'Ano'i
収録年:1990年
レーベル:Discos Tropical
ジャンル:ハワイアン、 ポップ

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エリック・クラプトン

基本情報

アーティスト:エリック・クラプトン
収録アルバム:Ballads
収録年:2003年
レーベル:ワーナーミュージックジャパン
ジャンル:ロック

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アリアナ・グランデ

基本情報

アーティスト:アリアナ・グランデ
収録アルバム:Somewhere Over The Rainbow (Live From Manchester)
収録年:2017年
ジャンル:ポップ

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山崎まさよし

https://www.youtube.com/watch?v=JsdqDS-IEHI
基本情報

アーティスト:山崎まさよし
収録アルバム:YAMAZAKI MASAYOSHI the BEST / OUT OF THE BLUE
収録年:2005年
レーベル:Green Records
ジャンル:J-POP

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美空ひばり

基本情報

アーティスト:美空 ひばり
収録アルバム:ひばりディスカバリー~北亜米利加の旅~(Hibari Discovery-North America Edition)
収録年:2012年
レーベル:NIPPONOPHONE
ジャンル:ジャズ

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まとめ

いかがだったでしょうか。

背景知識を持って曲を聴くと、より深く音楽を楽しむことができます。

その他のジャズ定番曲を紹介している記事もあるので、そちらもあわせてご覧ください。

 
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